豆腐づくりに適した水とは
京都は古くから豆腐が名産品でした。京都の豆腐が名産品となったのはやはり「水」が豆腐づくりに適していたということは、いうまでもありません。京都は山と自然に囲まれているため、質の良い地下水や清水に恵まれていることが大きく影響しているのですが、水が軟水であるため豆腐づくりに適していたのです。軟水は日本人の口にあっているためおいしく、京都ではむかしから「霊水」とわれ崇められていたほどでした。
水にはカルシウムやマグネシウムが含まれていて、その質量を数値化したものを硬度といいます。硬度が低い(カルシウムやマグネシウムが少ない)水を軟水といい、硬度が高い水を硬水といいます。
硬水を豆腐づくりで使用してしまうと、硬水のカルシウム分が大豆のタンパク質と結びつき豆腐が固くなってしまうのです。そのため、おいしい豆腐を作るには軟水が適しているという訳です。
水にはカルシウムやマグネシウムが含まれていて、その質量を数値化したものを硬度といいます。硬度が低い(カルシウムやマグネシウムが少ない)水を軟水といい、硬度が高い水を硬水といいます。
硬水を豆腐づくりで使用してしまうと、硬水のカルシウム分が大豆のタンパク質と結びつき豆腐が固くなってしまうのです。そのため、おいしい豆腐を作るには軟水が適しているという訳です。
阿蘇山の伏流水(地下水)
阿蘇山測候所の観測記録によると、阿蘇山上では年間平均3200ミリの降水量があります。雨量の多い三重県尾鷲や富山県と比較しても阿蘇の雨量の多さが分かります。
2009年 | 2010年 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 平均雨量(mm) | |
三重県尾鷲 | 3,794 | 3,803 | 4,557 | 4,118 | 3,017 | 3,857 |
阿蘇山 | 2,674 | 3,247 | 3,667 | 3,678 | 3,016 | 3,256 |
富山県富山 | 2,224 | 2,787 | 2,669 | 2,323 | 2,863 | 2,573 |
東京都 | 1,802 | 1,680 | 1,480 | 1,570 | 1,614 | 1,629 |
出典:気象庁 過去の気象データ検索 (最終閲覧日:2015年10月8日)
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php
この雨が、阿蘇に大きな水の恵みをもたらしています。しかし、いくら豊富な雨量があっても地下に水がしみこまなかったり、その水が別のところに行ってしまったりすれば、その水の恵みを受け取ることはできません。
阿蘇カルデラの外輪山は4度に渡る火砕流噴火の以前からあったもので、花崗(かこう)岩類と先阿蘇火山岩類と呼ばれる岩石からできています。カルデラの盆地には火山灰混じりの砂礫、粘土、シルトなどからなりますが、基盤岩などの硬い岩盤や水を通しにくい粘土層などがあると、浸透した水はこの砂礫層の隙間や溶岩の割れ目の中に蓄えられます。
阿蘇谷東武の推定値質断面図(南北方向)
出典:田中伸廣『阿蘇山と水』 ,一の宮町 ,2000年 ,p138
地下水も当たり前のことですが、高いところから低いところへ流れます。
下の図は熊本地域の地下水の流動方向です。
出典:水の国くまもと 水資源データ集 (最終閲覧日:2015年10月8日)
http://mizukuni.pref.kumamoto.jp/one_html3/pub/default.aspx?c_id=16
http://mizukuni.pref.kumamoto.jp/one_html3/pub/default.aspx?c_id=16
長い年月をかけ地層の中を移動する過程で、ろ過され地層中のミネラル分が溶けこむことで良質な水となるのです。